肌で感じた異文化を伝えられるような教師になりたい
日本の大学を卒業したあと、高校の教員になることを考えており、異文化を自分の肌で体験し、それを伝えられるような教師になりたいと考え、留学を決めました。イタリアを選んだのは、英語圏以外のヨーロッパに行きたいと考えていて、サッカーが盛んなイタリアにしました。
留学当初はイタリア語がまったくわからず、友だちができても彼らが何を話しているのか、何に笑っているのか理解できないまま同じ場にいることがとても苦しかったです。しかし、「自ら望んでイタリアにきたんだ」と自分を奮い立たせ、図書館に行って勉強し、がんばって友だちとコミュニケーションを取り続けました。あのときに親切にしてくれた友だちには、本当に感謝しています。
周囲とコミュニケーションが取れるようになってからは、ご飯を食べたり、カフェでゆっくりしながらさまざまな話をしました。また、イタリア人に「缶蹴り」を教え込み、毎晩公園を走り回ったこともありました。


国際交流に改めて気づかされた日本文化の素晴らしさ
イタリア留学をした1年の間に、日常のさまざまな場面で日本(日本人)との違いを実感しました。改めて他者への思いやりや気遣いができるというのは、日本人のすばらしい長所であり、世界に誇るべき文化だと感じました。それと同時に「果たして自分は日本人として恥ずかしくないだろうか」と、自身を振り返るきっかけとなりました。その上で、国際社会で“日本人として勝負できるようになりたい”と思えるようになりました。イタリア留学は多くの友人を与えてくれただけでなく、自分を人間的に成長させてくれた素晴らしいものでした。
