祭りの旅

ヨーロッパでも屈指の祭りとして世界的に有名なヴィアレッジョのカーニバル。1837年から続くこの祭りでは、毎年趣向をこらした盛大な山車が市内を練り歩き、見物客を楽しませてくれます。その年の話題の人物などもテーマに、カラフルで巨大な山車を手作りで制作。社会風刺の精神も人気を呼んでいます。

サルデーニャ島マモイアーダ村で古い歴史を持つカーニバル。民族色が非常に豊かで、伝統舞踊のほか黒い仮面に黒い毛皮をまとったマムソネス、イッソハドレスの伝統的な仮面行進が楽しめます。

中世時代、独裁的な領主に民衆が一揆を起こして勝利したことに由来するこの祭り。カーニバルの間、数十トンに及ぶオレンジを街中で投げ合います。標的にされないよう赤い帽子をつけて見学しましょう。

毎年5月15日を挟んだ三日間、ウンブリア州の中世の街グッビオで催されるチェーリの祭り。チェーリとはロウソクのことで、木製の巨大な燭台の上に、町の守護聖人である聖ウバルド、聖アントニオ、聖ジョルジオの人形がまつられます。このお神輿を担いで、夕暮れの急な山道を走り抜ける豪快なお祭りです。

旧市街の通りを花びらで描いた絵で埋め尽くす花祭り「インフィオラータ」。ウンブリア州の小さな中世の街スペッロでは、毎年6月、息をのむほどに美しい色鮮やかな花の絨毯が街中に敷き詰められます。

8人の中世の騎士が、馬上から鎧をつけたサラセン人の人形を槍で射抜くアレッツォ伝統の祭りは、毎年二回、6月と9月に開かれます。色鮮やかな中世の装束に身を包んだ騎士と馬たちの美しい姿をお見逃しなく。

12世紀に起源を発する伝統的なシエナの競馬パーリオ。毎年、シエナの17地区から選ばれた10の地区が対抗で競い合い、裸馬がカンポ広場を疾走する壮大なお祭りです。毎年7月２日と８月16日に開催されており、この両日は世界中から集った観客たちもシエナ市民の熱狂的な応援に巻き込まれます。伝統衣装に身を包んだパレードも必見です。

毎年9月第一日曜に開催される伝統のボートレース。ヴェネツィアの中心を流れるカナル・グランデを舞台に、美しい装飾がきらめく船の水上行列と、真剣勝負のレースの二部構成で繰り広げられるお祭りです。

毎年9月3日、ヴィテルボの守護聖人サンタ・ローザの祝祭日に繰り広げられる幻想的な夜のお祭り。電飾と松明で光り輝く高さ30m、重さ5トンの塔を、選ばれた100人の市民が担いで行進します。

二年に一度行われるマロースティカの人間チェス。これは15世紀に一人の女性に同時に恋をした二人の男性が、どちらが恋人になるかを掛けて対戦した伝説のチェスの試合を記念したロマンティックなイベントです。