デザインの美術館・博物館

Design Museums

数千年の歴史と文化

個性豊かな20の州と彩りあふれる「食」

歴史的に、大小さまざまな都市国家が競い合い切磋琢磨して個性豊かな文化を生み出してきました。

歴史、音楽、料理と並び、イタリアの名を世界に知らしめたのが「ファッション」と「デザイン」。ファッション大国として世界のモード界をリードするとともに、工業デザイン、建築、インテリアの分野でもハイセンスなイタリアン・デザインは常に注目の的。世界中から熱い視線を浴び続けるイタリアン・デザインの秘密を探りに出かけましょう。

イタリアで工業が盛んになったのは1800年代末から1900年代初頭にかけて。トリノ、ミラノ、ジェノヴァといった北イタリアの三角地帯が中心となり発展してきました。自動車メーカー『フィアット』が1899年に創業してから、イタリアの工業は飛躍的に拡大します。以来、フィアット、アルファロメオ、フェラーリといった自動車やヴェスパなどのスクーター、オリヴェッティのタイプライターなど、遊び心と高い技術が融合した製品が世界中に広がっていきました。近代においては、建築や照明、また家具や文房具にいたるまで、さまざまな「メイド・イン・イタリー」のデザインが、私たちの暮らしを彩っています。

建築やインテリア、工業デザインなど、さまざまなデザインの分野でも世界をリードしているイタリア。日々進化し続けるデザインに触れられる博物館、美術館の数々をご紹介しましょう。

トリエンナーレ・デザイン美術館

Triennale Design Museum
Milano
ミラノ・サローネやミラノ・トリエンナーレといった国際イベントが開かれるミラノは、世界のデザイン界をリードする街として認知されています。トリエンナーレ・デザイン美術館では、イタリア、ミラノで活躍した建築家やデザイナーたちの作品や工業デザインの傑作を数多く展示しています。ミラノのデザインの歴史をじっくりたどってみましょう。

1880-1980デザイン美術館

Museo del Design 1880-1980
Milano
100年間に渡る近代デザインの歴史を体験できるこの美術館は、著名な家具デザイナー、ビアジェッティの発案と彼のコレクションをもとに2015年にオープンしたばかり。家具・インテリアの秀逸なデザインは必見です。

オリヴェッティ歴史公文書館

Associazione Archivio Storico Olivetti
Ivrea
1908年創業後、タイプライターの製造販売で世界的に有名になったオリヴェッティ社はフィアットと並びイタリアを代表する歴史的企業の1つ。百年以上に渡る貴重な資料の数々が展示保管されています。

自動車デザイン


イタリアン・デザインは、自動車やバイクなどの分野でも世界随一のクオリティの高さを誇っています。モーターファン垂涎のフェラーリ博物館など、世界有数のコレクションを間近で見ることができます。

トリノ自動車博物館

Museo dell’Automobile di Torino
Torino
世界で最も古くかつ重要な自動車の博物館として知られているトリノの国立自動車博物館の起源は1932年までさかのぼります。館内には1769年から1996年の間に生産された自動車がずらり。クラシックカーや懐かしの大衆車からF1マシンまで、世界80社の自動車メーカーのオリジナルカーが勢ぞろいしています。

フェラーリ博物館

Museo Ferrari
Maranello
高級車の代名詞「フェラーリ」。モデナ近郊の街マラネッロはその本拠地として知られています。世界中から年間20万人が訪れるこの博物館では、フェラーリの試乗シミュレーター(要予約)も体験できます。

ピアッジョ博物館

Museo Piaggio
Pontedera
ピサ近郊にあるポンテデーラには、映画『ローマの休日』で一躍有名になったスクーター「ヴェスパ」のメーカー、ピアッジョの博物館があります。初代から現在まで、ヴェスパの歴代モデルが展示されています。